NAP策定プロセスへの市民社会からの提言(2018.11.25)

【はじめに】

 この「市民社会からの提言」は、日本政府が策定を進めている「ビジネスと人権に関する国別行動計画」(National Action Plan: NAP)に対して、市民社会の立場から提言を行うことを意図しています。

 NAPが依拠すべき国連「ビジネスと人権に関する指導原則」は、国家には企業による人権侵害から個人を保護する義務を、企業には人権を尊重する責任を求め、人権侵害から救済する仕組みの必要性も示しています。その人権侵害、つまり人権への負の影響を受ける当事者は一人ひとりの市民であることから、市民社会はその声を反映させる立場として、NAPの策定プロセスに参画する重要な役割を担っており、私たちもNAPの策定に重大な関心を持ってきました。国連ビジネスと人権に関するワーキンググループによる「NAPガイダンス」でも、さまざまなステークホルダーの参画の重要性は繰り返し言及されています。

 一方、政府では2018年3月から8月まで、「ビジネスと人権に関するベースラインスタディ」の一環として10回にわたり「ビジネスと人権に関するベースラインスタディ意見交換会」が実施されてきました。ビジネスと人権NAP市民社会プラットフォームは、他のステークホルダー団体とともに、上記のような役割の認識のもと、この意見交換会に参加してきました。

 この「市民社会からの提言」は、政府によるNAP策定プロセスを市民社会の立場から振り返るとともに、政府が2018年12月27日に公表した文書「ビジネスと人権に関するベースラインスタディ」に所収されている市民社会からの「見解」(各テーマの「現状と課題」「NAPへの提言」)を、所収されていない内容も大幅に含めて提示しています。

 

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